(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 コメントは承認制

歯学部6年生の転帰

 

最近の6年生は単に卒業or留年ではない・・・・

 

かなり複雑なルートがあり、それを私を含めて正確に把握、理解しているとは言いがたいのでまとめてみた。

 

あまり現状に詳しく無い方はまずこの用語解説を参照してから読んで頂きたい。

 

 

卒業

卒業試験を全部クリア、または全単位修得につき国家試験を受験できるのが卒業だ。

国家試験に合格できる可能性がある唯一の道。

 

 

卒業保留

最近また採用する私立大学が増えてきた。

卒業試験において中位からやや下位レベルの国試にはとても受からなそうな学生を国試受験させずに卒業させる方法。

一旦卒業を保留して、国試当日に卒業試験を再度行うことにより国試受験を防止するのが一般的。

最近の私立は留年率がかなり高いので6年生の教室に学生があふれかえっている。

入学定員を遙かに超える6年生を抱える大学は数多くあり、さらにそこから高い留年率を維持すれば教室に学生が入りきらなくなる。

そういった事態を回避するために卒業保留によりガス抜きを定期的に行うことが多い。

卒業保留すれば受験者数も減らせるので表の合格率を上げることも出来るが、補正合格率は上げられない。

また卒業保留したかどうかは、卒業保留した次の国家試験の結果において浪人の人数を見ればわかる。

卒業保留になると謝恩会出席もできない大学があるらしい。

 

出願直前留年

最近如実に多くなってきているのがこれ。

厚労省はあまりの留年率の高さに国家試験出願者数を公表するようになった。

出願は11月末に行われる。その時点での6年生のほぼ実数であると考えられ、そこから何人留年させたかが、出願者数ー受験者数 でわかるようになった。

それにより真の合格率=補正合格率も算出することができるようになった。

補正合格率=合格者数/出願者数

これによりどの大学が大量留年させて表の合格率を偽装しているかが明確になった。

しかし、最近では11月末までに国試を受験できる層と受験できない層に分ける試験を行い、受験できない層は出願させない大学が多くなっている。

これにより、以前は真の合格率と言われてきた補正合格率は一種の指標でしかなくなった。数字が偽装されているからである。

以前は少ない人数だったが最近はかなりの人数をこの段階で絞っているので、入学定員と実際の志願者数とで大幅な解離が認められる事から、あーやっているな、というのはすぐわかることが多い。ただ何名出願直前留年させているか正確な数字はなかなかわからない。

厚労省が4月時点での学生数を文科省と協力して発表するぐらいじゃないと駄目だろう。

なお、出願直前留年となった学生をさらに試験をして振り分け、一部を卒業保留として卒業させ、残りを留年とすることもありえる。

 

臨床実習終了留年

6年生がタダでさえ一杯なんで大学側ではできるだけ数は減らしておきたい。

5年生で臨床実習が終わる大学もあるし、6年の途中まである大学もある。

以前は臨床実習を再履修させるのは非常に面倒なんで臨床実習で落とすような事はあまりなかった。

しかし、今は違う。

人数はそこまでではないとしても落とす。

6年の途中でいきなりあいつどこいった?え?落ちたの?ということがある。

6年だけでの留年はもう限界なんで、臨床実習、CBTといったハードルでどんどん落としていく。当然低学年でも留年させていく形にシフトしてきている。

まあ早い内に引導渡された方がいいと思うよ・・・・。

 

 

休学

学生から休学したいという場合もあるが、大学側から今の成績ではとても駄目だから早めに休学した方がいいよ、という勧告(引導)を与える場合の方が多いと思う。

時期としてはいつでもだが、出願前留年を採用していない大学で出願前に引導を渡して休学させることはよくある風景になってきている。

留年にしろ、休学にしろ、極力出願者数を少なくして数字を良く見せたいってことだろう。

休学させて予備校を紹介するという大学もある、と聞いた。

 

 

退学

もちろん自主的に退学する人もいるだろうが、多くは年限にひっかかるパターン

大学によって様々なルールが決められている。

例えば、6年生は3回までしかできない、とか5,6年生であわせて4年しかできない、とかそういったルールが独自に設定されている。

また大学全体で12年までといったルールもあるわけで、どれか抵触した場合退学ということになる。

退学した場合でも、特例で6年生をやり直せるルールとか裏ルートが一杯あるらしい。

また私立大学を編入でループする技もある。

 それに関して記載したのがこれ

ということで私立大学において

無事卒業して国家試験を受験できるのは4月時点の学生数全体の6割もいないのではないだろうか・・・。

ここで注意して頂きたいのは、国家試験に合格する、じゃないからね。

国家試験を受験できるのが6割未満かも、つう話だから。さらにそっから7割しか国試に受からない。

 

 

特に何も考えなくてもレールに乗ってれば卒業できて国試受けられた世代の先生方が、幸か不幸か私立歯科大に入学して6年まで来たご子息達を付け焼き刃で指導するのは無理だろう。

たまに6年で留年したとたんに歯科医師である父親が出てきて、「これからは私が管理する!大学は信用できない!」という事があるが、成功確率はあまり高くないので注意が必要かと思う。

 

このパターン以外ご存じでしたらコメント欄にお願いします。

あんまマニアックな裏ルート以外ね。

 

今の5年生でギリギリ6年生に上がれた場合、突如呼び出され肩を叩かれる事があるから覚悟しておくべしよ・・・。