(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 コメントは承認制

第110回歯科医師国家試験 全体的な傾向

結果を初めて見たとき第110回歯科医師国家試験の結果をみて今年は救済年だったのか、厚労省にとってはこれが既定路線だったのか、もうわからなくなってしまった。

てっきり合格率が3年連続で63%だったのでそういう縛りなんだと思い込んでいた。

どうやら違ったようだ。

はかりおったな!厚労省!

やりおるわ!

 

合格率の推移

表の合格率をみてみる。

全体の合格率は3年連続の63%台から65%ジャストに復活。

現役私立の合格率上昇が目立つ。

4年ぶりに合格率70%台を回復し74.5%となっている。

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現役国公立の合格率は過去最低を更新しており、現役国公立と現役私立の合格率の差はここ10年で最少となっている。

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浪人に関しては107の39.9%を除いてほぼ同じレベル。45%ぐらいを維持している。

 

受験者数

案外出願者数は減っていない。

今年も3700人ぐらい。

現役国公立の受験生は610~660ぐらいの範囲内で安定している。

浪人に関しては微増しており今回はほぼ1200人。

著明なのはやはり現役私立であり、1803名出願しているのに1209名しか受験できていない。

前回提示した元々の6年生の実数は1945名であり、そこから実際国家試験まで到達できたのは62.1%である。

つまり去年の4月に6年生になった私立歯科大学学生の4割弱は国家試験を受験できないという事になる。

勿論大学によって殆ど卒業して国家試験受験できる所もあるわけで、二極化が著しい。

私立大学の受験者数が過去最低になったため、浪人受験者数とほぼ同じ人数となってしまった。

 

 

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合格者数

合格者数は106の2400人弱を最後に107から4回連続で約2000人をキープする形になっている。

合格者数を細かく見ると、現役国公立はあまり変化がない。

浪人の合格者数自体は国公立でも私立でも少し増加している。

現役私立が106→110で400人減少しており、完全に現役私立の合格者数だけが減る形になっている。

現役私立の合格者数は変わっていないにもかかわらず110で合格率がかなり良くなったのは大学側がさらに卒業を厳しくして分母が減ったからに過ぎない。

 

なお、もし私立に最初に存在していたと考えられる6年生1945人全員が受験した場合の合格率は901/1945=46.3%である。

出願時の1803名を分母とすると901/1803=49.9%

109の場合、出願時の1889名を分母とすると907/1889=48.0%

であり、やはり110の私立の合格率向上は見せかけと考えるべきだろう。

 

 

この現役私立狙い撃ちのような調整からするとやはり2000人前後という合格者数設定と考えるべきなのではないだろうか?

3年連続で63%台だったということ、今後も厳しい状況で削減するだろう!という思い込みから合格率固定だと盲信してしまった自分に喝をいれたい。

確かに答申でも入学定員規制は出ていたが、国試の合格者数をもっともっと早急に削減せんかい、という感じではなかった。

しかし、長く続いた2400人合格枠も2000人枠になったわけでこれがいつまで維持されるのかはわからない。来年も1800~2000人ぐらいの可能性は考えた方がいいだろう。

 

これ以上合格者数を削減しようとした場合、影響を強くうけると考えられるのは

私立現役(特に底辺校、中堅校の成績があまり良くない学生層)

浪人(元々合格率は高くない→成績はあまり良くない)

 ではないだろうか。

勿論国公立現役も80%を割る形にはなるだろう。

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来年度に持ち越される数

前回のエントリー中のコメント内で計算してくれている方がいらっしゃった。

国公立現役で落ちた人 113名

私立現役で落ちた人 308名

浪人で落ちた人   633名

合計       1054名

 

私立で留年、休学卒業保留したと考えられる人数 736名

のうちある程度は卒業保留で卒業したと考えられる。

109で繰り越した浪人は1126名だったはずなのだが、実際110を受験した浪人は1194名、浪人の志願者は1229人。つまり100名弱つじつまが合わない人=卒業保留者と考えられる人がいることになる(気まぐれに受験したりやめたりする浪人もいるとは思うが)。

ということは来年も100~150名は卒業保留で増えるのではないか?と仮定するとやはり1150~1200名ぐらいが浪人として受験するのではないかと予想している。

 

110の結果を入力したことにより

明海

朝日

大阪歯科

は109において卒業保留者を大量に出していたことが確定した。

大阪歯科は110回では出願前留年も採用している(明海も10人ぐらいは切られている)。

これらの大学は今年も卒業保留をやったらしいという情報はすでに得ている。

鶴見等も卒業保留を今年から出したという情報も得ているため、やはり111では浪人だが国家試験受験は初めての学生がかなり多そうだ。

 

110回の全体的な傾向まとめ

①おそらく合格率固定じゃなくて2000人枠だった・・・。

②来年も浪人は結構一杯おるわ。

③ここからさらに合格者削るとなると底辺私立はまじでやばい。

④もう数字を作ることすらできない私立大学がでてきたよ。

 

次回は毎回やってる予想の検証

毎回ここまではずれるともう予想やめようかと思うレベル・・・。

いや、やるけどさ・・・。

 

浪人になってしまった人に参考になるのはこの過去エントリー。

 9年目までの最大3浪までの合格率あり。

これみてお尻に火を付けないとやばいよ。

例えば、1留していて卒業保留くらって1浪になった場合、もう来年の合格の可能性はほぼ5割なんだよ・・・。

 6年ストレートで卒業できて1浪の場合は75%だけど、ここで2浪になってしまうと合格率は60%を割る。つまり1浪で受かってしまわないと多浪の沼にはまってしまい抜け出せなくなる可能性がある。

ちなみに国公立と私立MIXのデータなんで私立はこのデータからさらに割り引いて考える必要があることを追記しておく。

 

 

 

 参考資料

 

 

 

 

 

言語聴覚士のための摂食嚥下リハは結構おすすめ。