(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 コメントは承認制

各大学別国家試験合格率推移2017年版(私立)(北海道・東北・北陸編)

はじめに

 

歯学部を受験する学生にとって今どこの大学を選べばよさそうなのか?その大学の状況というものをよく分かっておく必要がある。

やはりそれはある程度の幅の中に各大学の偏差値、国家試験合格率、学費が存在していた15年以上前の時代とは大きく異なり、大学間の格差は拡がる一方だからである。

勿論各受験生により条件が違うわけで、家から通うのか遠くに行ける状況なのか、などを加味して最善の選択をして頂きたいと思うわけである。

 

・注意点

1.昨年まで使用していた表の一部変更

 1)表の合格率による順位のカット:意味がないため

 2)6年生の実数を表示(大学サイトに記載のない不確定情報については?を記載)

 

2.色々面倒な言葉が出てくるのでそれは以下のリンクを参照

 


3.最新データではない所がある

 文科省が最新の情報を提示していないためH29年度の入学試験のデータや6年ストレート合格率は記載できない。H28年度のデータでとりあえず埋めておき最新の情報が開示され次第H29年度に切り替える。

 

追記(2017/11/03)

文科省より最新データ発表されたのでデータを更新しました。

 

表の見方 

1 表合格率の赤字は全国平均以下、青字は全国平均以上

2 6年生の実数に?が付いてないのは大学HP公表のデータ。?は独自収集。

3 出願者数ー受験者数は12月以降に留年または卒業保留になったであろう人数

4 浪人受験者数が前年の不合格者数合計より遙かに多い場合は前年卒業保留確定

5 補正合格率=合格者数/志願者数 表の合格率=合格者数/受験者数

6 補正合格率順位:私立大学(17校)内での順位

 

 

 

北海道医療大学

偏差値:42.5 (前年度37.5)

学費:6年総合 2460万+教材費180万円程度(前年度と変化なし) 

特待生数:5名程度(国公立並の学費)(前年度と変化無し)

H28年度入学試験:受験者数431名 合格者数297名 倍率1.45 入学者数80名

H29年度入学試験:受験者338名 合格者数284名 倍率1.19 入学者数57名(募集人員80名 定員80名)

H28年度6年ストレート合格率:14/48(29.2%)

H29年度6年ストレート合格率:21/41(51.2%)

 

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1)国家試験合格率の推移

 109回は表の合格率49%と37%も留年させた割に数字をあげることは出来なかった。直近の110回ではかなり合格率を戻してきている。補正合格率も50%を回復しておりこの回復傾向が今年度も続くのか経過を観察する必要がある。ただし、回復した、と言っても精々私立の真ん中程度であり、国家試験の成績が良い大学とはとても言うことは出来ない。

 

2)6年時での留年数

 30~40%の学生を常に留年させてきたわけだが、去年は27%。定員割れの影響か、低学年の留年が多くなかったからか6年生の人数はどんどん減っている。そのため留年率も下がったと考えられる。

 

3)111での展望

 今年の6年生は公表されているデータだと67人しかおらず、去年よりさらに少ない。去年の傾向通りなら30%ぐらいドロップして40~45名ぐらいが国試受験と予想出来る。人数がここまで減ると1人落ちるか受かるかで2%ほど変化するため国家試験の結果は乱高下する可能性がある。

夏休みが異常に少なく積み込み型の講義試験で形成された学力は過去問ベースの問題には強いが応用力が要求される問題には弱いとみる。111では国試の形式が大幅に変わると考えられており、試験本番でそれにアジャストできるかが鍵になるだろう。

  

4)総評

  110で持ち直したと言ってもそれでも私立では中盤~下位グループに属しているのは確か。1年生も64名と定員割れしており、なかなか厳しい。大学所在地等の条件的な面でも学生を獲得するのに相当苦労している感じがわかる。偏差値は・・・110の結果が良かったから上がったのだろうか?2年連続で国試で良い成績を取ることが至上命題だろう。

 

岩手医科大学

偏差値:40.0 (前年度40.0)

学費:6年総合 2800万+教材費?(前年度と変化なし) 

特待生数:あるが、それほどの減額にならない

H28年度入学試験:受験者数165名 合格者数148名 倍率1.11 入学者数47名

H29年度入学試験:受験者数111名 合格者数91名 倍率1.22 入学者数42名(募集人員57名 定員73名) 

H28年度6年ストレート合格率:12/42(28.6%)

H29年度6年ストレート合格率:20/52(38.5%)

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1)国家試験合格率の推移

 過去10年間で表の合格率が1回も全国平均を上回った事がない大学。106→109回まで右肩下がりの成績だったが、110回ではある程度持ち直している。これを継続させられるかどうかが鍵だろう。

 

2)6年時での留年数

 必ず30%以上留年しており、多い年だと40%程度が留年している。留年率はかなり高い。卒業保留や出願前留年は行っていないと考えられる。

 

3)110での展望

 10年で1回も全国平均以上になったことがないわけで高望みはできない。なんとか全国平均レベルに食い付いていけるかどうかが鍵だろう。成績下位校の学生の学力レベルを考えると、大幅に傾向が変わる111回は非常に危うい。彼らは簡単に心が折れてしまう。当然だがある程度マージンを取って留年率を高めに設定することも充分考えられる。

 

4)総評

 私立大学で最も定員が少ないが、それでも今年の1年生は定員に達していない。それはここ数年の国家試験の成績によるものと考えられ、数年前の様に東日本大震災のせいには出来ない。また成績のわりに授業料が高いのも入学者が集まりにくい原因と思われるが下げるような話は聞いたことがない。6年間でのストレート合格率は30%未満であり、かなりリスクが高い大学であることは確かだろう。

 

奥羽大学

偏差値:37.5 (前年度40.0) 特待生は42.5

学費:6年総合 2150万+教材費200万(前年度と変化なし) 

   特待生は学費は0円だが入学金は必要

特待生数:30名

H28年度入学試験:受験者数161名 合格者数113名 倍率1.42 入学者数51名

H29年度入学試験:受験者数184名 合格者数134名 倍率1.37 入学者数49名(募集人員96名 定員100名)

H28年度6年ストレート合格率:11/32(34.4%)

H29年度6年ストレート合格率:8/24(33.3%)

  

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1)国家試験合格率の推移

 もうなんと言ったらいいか分からない大学。過去10年間で全国平均を上回った事は一度もなくここ数年は下から2,3番が定位置。出願者数は106回の131名からたった5年で44人と地盤沈下が著しい。東日本大震災の影響を引きづっているのは確かだが・・・。ここ3年ほど微妙に合格率が上がってきているが、今までが酷すぎただけであまり良くなっている感じは全くしない。

 

2)6年時での留年数 

 留年率は学生が多かろうが少なかろうが30%ぐらいで推移している。今年の6年生は現在37名しかおらず、これで30%落とすと受験者数は25名ぐらいしかいないんだが・・・・。どうなっちゃうんだ。卒業保留等は行っていない模様。

 

3)110での展望

 だいたい下から3番以内という定位置から脱出できるのか、それともやっぱり例年通りなのか・・・。もうね25人受験して9名合格とかあり得そうで怖くて仕方が無い。

 

4)総評

 学費も大幅に下げて学費無料の特待生まで用意して学生を集めているが、全く集まっていない・・・。他大学からの編入を加味しても全ての学年で大幅な定員割れであり、どうしてこれで経営できるのか謎なレベルである。大体特待生の偏差値が42.5って東京の歯科大学なら余裕で不合格レベルであり、成績が担保されているとはとても言い難い・・・。特待生だから国試に受かる、とは言えないという微妙さがすでに露呈してしまっている。「特待生になれたからこの大学に行ってタダで歯科医師になる!」なれるかは私にもわかりません・・・。

 

 

日本歯科大学新潟

偏差値:42.5 (前年度40.0)

学費:6年総合 3138万円+教材費?(変化なし)

特待生数:入学試験上位25名が半額

H28年度入学試験:受験者数367名 合格者数254名 倍率1.44 入学者数77名

H29年度入学試験:受験者数339名 合格者数241名 倍率1.41 入学者数72名(募集人員80名 定員120名)

H28年度6年ストレート合格率:23/58(39.7%)

H29年度6年ストレート合格率:16/49(32.7%)

 

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1)国家試験合格率の推移

 この大学は表の合格率はあまり良くないが補正合格率は比較的高い、と紹介してきたが、ここ最近に関しては出願前留年による数字の操作であることが分かっている。110回では30名以上を出願前に切り、さらに26名ほど出願後に切ったわりに合格率は全国平均以下となってしまった。この大学においては補正合格率は全く信用できない。

2)6年時での留年数

 11月までに卒業試験が1回区切りがつき、そこで30%程度が振り落とされて、さらに1月にある最終の卒業試験でさらに振り落とすシステムだ。109までは1月の試験であまり落ちる事はなかったようだが、110では多数落としており、学力レベルが相当下がってきている可能性がある。

 

3)110での展望

 今年のカリキュラムにおいても11月で一旦卒業試験にケリがつくようなので出願前留年がある程度出るのは間違いない。111回においても厚労省の発表形式が同じなら数字が偽装された物であることを予め認識しておく必要がある。110では多数の学生を落として厳選した学生で受験させた割に合格率は奮わず、学力レベルの低下が疑われる。111でも同様の傾向なら以後もかなり厳しい状況になるだろう。

 

4)総評

 1年生は72名と2年連続で定員割れしているようだ。特待生システムは確かにトップに優秀な学生を得ることは出来るが、偏差値を上げ学生数を確保するには全体的な学費を下げる方が効果があるのかもしれない?まだ109回での6年ストレート合格率が40%ぐらいあるのが唯一の救いなのかもしれないが、それも最悪の結果となった110回でどうなったことやら・・・。日本歯科、日大は2校はいらないんじゃない?という声もよく聞かれるわけで、とりあえずプラスの要素はあまりないかもしれない。

 

 

次回は関東編の予定。

 

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