目次
今回の趣旨
記念すべき300投稿!!うおーい
前回のブログにてとある歯科医院のGMBについての口コミや評価がおかしい、MEO業者による口コミ操作があるのではないか、という事を指摘した。
こういったことは当然この歯科医院だけではないだろう、と想像出来るわけだが、当然それが立証できなければそれを確信を持って書くことはできない。
ではやってやろうじゃないか、というのが今回の趣旨である。
医院の選択
医院に関してはEPARK系列である「歯の教科書」にある東京都のお勧め歯科医院からチョイスした。
この歯科医院は全てEPARKと契約しているので紹介されているわけで、ネット集患を他の医院より重視しているはずである。
それならばGMBの口コミもMEO業者が入っている可能性が高いのではないか、と考えた。
https://haisha-yoyaku-blog.jp/category/kanto/area13
〇〇駅でお勧めの歯医者さん〇選、に載っている歯科医院を1件ずつチェックしていくこととした。
50件ほどを目標にまず調査してみることとした。
評価項目
評価項目として
EPARKでの評価(5点満点)
GMBでの評価(5点満点)
GMBにおけるEPARK予約システムの状況
口コミの数
口コミ偽装の可能性
を調査した。
GMBにおけるEPARK予約システムの状況をなぜ調べたかについては以下のリンクを参照して頂きたいが、EPARK側がGMBの電話番号と予約サイトを課金が発生するEPARK専用のものに勝手に変更したという騒動が起こったことがあったためである。
口コミ偽装の可能性について
これに関してはあまり詳しく書くと逆に偽装工作の高度化に繋がる可能性があるが、
次の評価項目を用いて総合的に判断した。
1 複数の歯科医院、医院などを評価しているアカウントが存在
時期がずれた2医院とかなら転院の可能性が疑われるが、それを越える評価数。
2 アイコン無しのアカウントが多数評価5をつけている
アイコン無しアカウントが複数評価している場合、他も殆ど高評価な場合
3 ここ最近急に高評価が増加
アイコン無し、口コミ1つのみのアカウントが同時期に高評価など
4 高評価口コミの殆どが他の口コミを公開していない
他の口コミをどこにしたかわからないような偽装の可能性
結果
最終的に都内中心部の歯科医院を29件。郊外を14件の合計43歯科医院を調査した。
赤は評価項目1が該当し、歯科医院を複数評価しているアカウントが存在しており口コミが操作されているのはほぼ確実。
黄色はそこまで断定はできないが、評価項目2,3,4に該当しておりかなり怪しいと考えられる。
EPARKとGMBの評価
今回調査した歯科医院は全てEPARK予約可能な歯科医院である。
EPARKとGMBで評価が著しく乖離している歯科医院が複数存在する。
EPARKでの評価4.3でGMB1.5という医院もあり、EPARKでの評価のみを信用するのは非常に危険であると言わざるを得ない。
GMB内のEPARK予約システム
GMB内でEPARK予約専用電話番号0066になっている歯科医院は1件も無かった。
ネット予約が可能な歯科医院は10/43件である。
昨年10月のGMB騒ぎにより殆どの歯科医院が電話番号を自分の医院に戻したと考えられる。
これに関しては良かったと思う。
当ブログによる問題提起も少しは役に立ったという事なのだろう。
ただし地方ではまだEPARK専用電話番号になっている歯科医院をたまにみる。
また、EPARKのメディカル部門以外ではまだ被害にあっている人がいる。
こんな事書きたくない。EPARK スクールの理不尽 - 僕の見ている世界
口コミについて
都内中心部歯科医院29件中、赤は9、黄色は10件であり、19/29で65%ほどが怪しいと判定した。
半分以上は確実にGMBの口コミや評価が偽装されているだろう。
それに比べると郊外は割合が低いように見えるが、それはGMBの評価がない歯科医院が多かったためである。やはり都内といえど、郊外は口コミの数がガタッと減る。
そういった郊外で口コミの数が多い歯科医院はほぼ確実に怪しかった。
ネットでの集患に力を入れているだろう歯科医院だからMEOで偽装されている確率が高いのか、東京都心部はもう真っ黒なのか、そこら辺はまた次回以降のお題にしたいと思う。
しかし中心部じゃないと口コミの数が揃っていない事が多く見分けるのが難しい。
流石に口コミ2件ではなかなか判断ができない。
前回のブログでEPARKがMEOやってるんじゃないかというコメントがついたけど、確証を持てるだけの結果はなかった。ただし、契約内容でグレードが高いやつとかだとMEOがついてくるとかそういう可能性は残されている。
やっちゃってるでしょ!の例
例1
医療系ばかり大量に評価している。
多数の口コミや評価をしているローカルガイドだから信用できる、わけではないということだ。
むしろ今回調べてみた所、ローカルガイドのアカウントで色々な業種に殆ど☆4,5を100以上につけている人がいた。
勿論、そういった良い所を真面目に紹介しようとしているアカウントなのかもしれないが、正直怪しさしかない。
例2
文章が類似でオーナーからの返信もなんか似ているという怪しさしかないアカウント。
目黒と江戸川区の歯科医院をほぼ同時期に評価も怪しい。
例3
あなたは一体どこにお住みでしょうか?
歯周病、虫歯、インプラントを離れた3つの県の歯科医院で次々に治療する意味がすでにわからない。アウト~!!
例4
評価1と5が交錯して平均が3ぐらいになっている歯科医院はまあ絶対おかしい。
最近は業者も学んで☆4をつけるようになってきているのでなかなか見分けがつきづらくはなっている。だからここであまり手法を解説するのもね、って感じ。
例5
口コミ書いている人が全てアイコン無しでアカウント名がアルファベットの名前+名字表記で統一されている。こんなん怪しさしかないやん。
例6
これは今までと少し毛色が異なる。ある歯科医院には☆5をつけてある歯科医院には☆1をつけている。歯科関係者?だろうか。同じ品川の歯医者さんに☆5と☆1つけているから相当な営業妨害だよね。気にいらない歯科医院に☆1をつけるこの方法は本当に許せないし、こういうのをgoogleさん取り締まらないといつまで経ってもGMBは信用できるものにはならないのでは?
例7
歯科医院のコメントが10件ぐらいあって、☆4と5つけてるアカウント全てが上記のような非表示設定で他の箇所にどういうコメントを書いたかわからないようにしているなんて怪しさしかない。実際、そういう歯科医院があった。
Googleさん、非表示設定はあきらかにGMBの口コミ偽装の温床だと思うのでこれはやめてほしい。
結論
GMBの口コミや評価
多くの都心中心部歯科医院のGMB口コミ、評価は偽装されている可能性がある。
偽装の割合は歯科医院によってかなり異なる。
怪しいものを的確に見破れるか、というと口コミ数がある程度揃っていれば可能と考える。
どうやって怪しいか見抜くのか、と言われると総合的な判断だが
例えばtwitterでアイコンがないタマゴアカウントがつぶやいている内容を安易に信用するだろうか?私はしない
twitterでは信用しないのにGMBでは信用するの?という一般的な事の積み重ねが判断の一助になる事も多い。
と書くとアイコン実装したニセアカウントが一杯出てくるのかなあ???
それでも評価内容や大体の雰囲気で見破れることが多い。
そういう意味で非表示設定はそのアカウントが評価している対象やコメントを隠してしまうので偽装を見破りにくくなってしまう。
非表示設定は撤廃してほしい。
あとローカルガイドで大量に評価しているアカウントはコメントや評価の精査だけで相当な労力がかかるので、医療系なら医療系のコメントや評価だけで絞り込めたりすると有り難いと思う。時期での絞り込みなんかも欲しい。
Twitterで見ていると、GMBの口コミに関してはマイナス評価のコメントを参考にする、という考えを述べている人がいた。ステマで☆5や☆4をつけまくるMEOへの対策としては有効だろうが、例6のようなあえてマイナス評価をつけてくる場合もあるので万全の対策とは言い難いのではないだろうか。
何を参考に歯科医院を選ぶのか
EPARKは口コミや評価は契約歯科医院は上乗せされているため軒並み評価が高い。
お金を払っているわけだから当然と言えば当然なんだろう。
EPARKで評価が4.5以上でもGMBでは3.0以下の所も多く存在しており、実情の評価としてはまだGMBの方が信頼できそうだ。
しかし、そのGMBも多くは大なり小なり偽装されており、よっぽど☆1、☆2評価ばかりでここは!!というような所を避ける、ぐらいの参考にするのがよいかもしれない。
歯科医院をネットでうまく選んでやろう、というのが今の時代では無理な話と考えた方がすっきりするんではないだろうか。
しかし、それではなかなか根本的な解決にならないので私の歯科医師としてのアドバイスをしたい。
GMBの口コミをみるぐらいの人は当然歯科医院のサイトをチェックするだろう。
去年の夏に医療広告ガイドラインができて医療系のサイトに関して大幅な規制が入ることになった。
しかし、今も堂々とガイドラインに違反したサイトを運営し集客している歯科医院は多い。特に審美系、インプラント系、保険外診療バリバリ系に多い。
ガイドライン違反をネットパトロールで指摘してもなかなか改善命令がいかないのが現状である(最近は結構いくようになったらしい)。
ガイドラインに大幅に違反した歯科医院を私はお勧めしない。
例えば
患者の治療に関する感想が掲載
治療前後の症例写真が掲載されているがしっかりと説明がない
保険外診療の料金説明がない
保険外診療のメリットデメリットの説明がない
最新とか最良とかそういう文句がよくでてくる
取得資格の水増し
これらは全てガイドラインに抵触する。
こういった項目が複数認められる歯科医院への受診は少し考えた方がよいのではないかと私は思う。
私も色々な歯科医院のサイトを見るが、こんな事書いちゃって、という所に対してサイトだけで盲信してしまう患者さんがいるのも事実なのである。
もっと詳しく読みたい場合、新しいブログを書きたいと思うけど、リクエストがあればということで。
医療広告ガイドラインについては以下を参考のこと
EPARKを中心としたネット系予約システム、口コミサイトに関してもブログを書いています。
ネット上の口コミがいかにあてにならないものか、そしてGMBを悪用するとどういうことができるか、なども書いています。