神奈川県歯科医師会はどこまでやるのか
さて、神奈川県歯科医師会に関してだが、私はコロナ前は非常によいイメージを持っていた。ネットによる情報提供のレベルも高く、自分もダウンロードして参考にしたこともあるぐらいだ。
コロナの途中までも、まだ良いイメージだった。
コロナに対する情報提供のスピードの速さなどはどの歯科医師会と比較しても抜群に速かったし積極的に色々な内容を載せていた。
しかし、横浜市歯科医師会がやっちゃった動画を限定公開とはいえYoutube上にあげたという情報を頂き、それを観た所から私のイメージはガタガタと音を立てて崩れていく。
なお、ブログを書いたらその日のうちに動画はクローズされた。
しかし、私は証拠保全の都合上、動画を持っているので逃げられはしない。
そして、今回神奈川県歯科医師会が独自の感染対策認定を行うという情報をゲットしたことで、イメージは完全に崩れ落ちたのである。
感染対策認定の流れ
8月24日より日本歯科医師会は日本医師会と合同でみんなで安心マークという事業を始めた。
新型コロナウイルス感染症等感染防止対策実施歯科医療機関みんなで安心マーク事業|歯科医師のみなさま|日本歯科医師会
10項目ぐらいのチェックリストがあり、それを全部満たす事を自分で確認したら申請すると安心マークが貰えるという自己申告制の認定システムである。
貰えた安心マークを院内に掲示することもできるし、こういった対策はネット上でも広告する事ができる。
なお、この安心マークは歯科医師会非会員も申請できるようになるようだ(現在準備中)。
私の考えだが、このマークをもっていて感染者が出た場合、あーしっかりやっていたから仕方無いな、という解釈ではなく、このマークをもっていたのに感染者が出た!という風な解釈になってしまうのではないかという事を非常に恐れており、チェックリストに沿い取得できるだけの体制は整えているが、申請する気にはならない。
神奈川県歯科医師会はこのさらに上の感染対策認定を行おうとしている。
神奈川県歯科医師会の感染対策認定
神奈川県歯科医師会の認定システムは感染対策強化型診療所認定制度と言う名称で安心マークよりも遙かに厳密である。
30ぐらいチェックリストがある。
安心マーク取得もチェックリストに入っており、これは最低要件の1つとなっている。
また、施設基準として外来環を有している事が条件の1つである。
外来環の上に来る施設基準のようなイメージ図が載っているが、神奈川県歯科医師会は厚労省ではない。施設基準を勝手に新設することはできないし、このようなイメージ図は厚労省と相談の上策定されたものなのだろうか?
また、この申請だが有料である。
神奈川県歯科医師会の会員は認定費用1万円(来年3月まで無料)、更新費用10000円(3年毎)
非会員は50万年(3年毎)
非会員がえらい高いんですがこれは差別?、それとも区別?、歯科医師会入れってこと?
安心マークよりも遙かに厳密であることはわかったのだが、結局認証システムをみると自己申告なのよね。
だって、書類審査だけだし。
実際医院に行って確認するとか指導するとかそういう事は一切ないみたい。
そして、これを審査する人達だが、全員歯科関係者ばかりで医科系の感染症対策者は一切いない。
これで本当に感染対策により高度なお墨付きが与えられると思っているのだろうか?
HND氏に感染対策の認定できるのか?
3〇S使って口の中除菌しろ以上の事を聞いたことがないような?
終わりに
外来環の上の施設基準のようなブランディングをしているが、自己申告で書類審査のみ、感染症の専門家が医院を訪問して指導したりするわけでもないのなら、結局の所、安心マークとほぼ同じ意味合いしかないのではないか?
歯科医師会会員に安心して治療して貰うために、患者さんに安心して通院して貰うために、という考えは立派だが、なんか新しい施設基準みたいな位置付けといい、方向性を間違っている気がする。
歯科医師会会員は1万円で、まあこれは書類審査費用やパネル等の諸経費でいいとしても書類審査だけなのに歯科医師会非会員は3年で50万。
50万円払うなら、感染症のスペシャリストに医院を見てもらって修正点なんかを指摘して貰うサービスがあっても・・・と思ってしまう。
非会員でわざわざこれをやるメリットを私は感じない。
また、みんなで安心マーク取得医院とこの感染対策認定医院でコロナ発生率に有意差が出るだろうか?
この認定施設で感染者が出たらこの認定制度のシステム自体が問題になるのではないだろうか?なぜ書類審だけなのに高度な感染対策医院だという認定しているの?とか。
神奈川県歯科医師会は県内の歯科医院でコロナが発生した場合の状況を毎日更新しているが、認定施設で発生したらそれもしっかり特別枠で報告して頂けるんですよね?