今週発売
認知症は多くの型に分類されるし、それにより起こる症状も異なる。
勿論個人個人においても差が激しい疾患である。
特に進行性の疾患であるアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などは長期的な経過をたどって最終的に死に至る病である。
その進行状況においても対応は異なってくる。
なので、私は最初に
認知症の歯科治療ガイドライン???
そんなの絶対に作れっこないし、出来たとしてもろくなものじゃないだろう、と思っていた。
しかし、以前老年歯科医学会に出たガイドラインの一部をみて衝撃を受けた。
ちゃんとCQ形式で現在どこまでエビデンスがあるかを真っ向勝負で調べてくれていたのだ。
それが本になって出版されたと聞けば買わない手はない。
仙台の学会会場で売っていたので買うという手もあったが、持って帰るのが面倒なのでamazonで予約注文。
仙台は先行販売だったのね。
昨日届いた。
さすがamazon、歯学書の在庫は殆どない。
もしかして私の予約注文だけだった可能性すらあるレベル。
追記 2019/06/14
amazon本入荷しているようです。
すぐ買えます。
シエン社へのリンク
内容
基本的に一般的なガイドラインを踏襲した形になっている。
CQの内容は、患者や家族、医療系のコメディカルなどに歯科関係者が聞かれる内容が多い。
今までは自分的にはこう考えます、こう言われています、と答えていたわけだが、これからはガイドライン的にはこうみたいですと答えられそうだ・・・・。
ただし、やはり論文が不足していると思われる所はかなり存在しているので、今後拡充されそうな所や修正が入りそうな所は多いのではないか、とも考えられる。
所々にあるQ&Aも参考になる
所々にQ&Aが配置されているのだが、なかなか読んでいて面白い。
今までこういった本は少なかったので大変参考になる。
というわけで
認知症の人への歯科治療ガイドライン
お勧めですぞ・・・。
これこそ歯科医師会ごとに1冊置いておいたほうがいいぐらいの本なんじゃないだろうか・・・、と思った。
その他の本
下野先生に聞いてみた 1
下野先生に聞いてみた 2
下野先生は全国各地で精力的に講演されており、その講演などで出た質問に対して答えたものである。
基礎系の先生だからこそ答えられるものがあるし、そういった視点で書いてある本はなかなかないので凄く参考になる本だ。
続編も出るみたいなので期待して待っている。
検証MTA
MTAはもう歯科治療を行う際にないと困るものになってしまったが、操作が非常に難しい。
また、実際どこまでエビデンスがあるかないか、というのもよく分かっていない所なので読んでみた。
テクニックや使用する器具などがしっかり紹介されており、参考になった。
エビデンスに関しては想像していたよりはないのかな?という印象を持った。
MTAと他材料の比較で完全にランダマイズして実験することは確かに難しい。
臨床的な知見でこういう時はおそらくMTAが優れていて、こういう時はMTAじゃない材料を選択した方がよいかも?という事も書いてくれていたので参考になった本だった。
後書き
昨日Twitterでもお話ししたが、なんとお小遣いが全額カットされてしまった・・・・。
このブログの広告とamazonの収益ぐらいしか自分のお小遣いがなくなってしまった。
実はこういった本も自腹で買って経費になっているというのが現状・・・。
自分のクレカ決済→領収は渡す→お金は返ってこないんですよ、我が家。
amazonで物を買うときは私のリンクから購入して頂けますと購入したものの3%ほどが私に入ります・・・。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
それで本がまた買えますように・・・。