(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 

歯学部入学おめでとうございます2021簡易ver

 

歯学部入学者向け

去年はコロナの影響もあり、とても歯学部系のブログを書く気にはならなかったので、老婆心ながら2年ぶりに入学者用に書いてみることとした。

そして後述するように、さらにプラスアルファも書いた。

 

1つ言っておきたいのは研修歯科医すらやっていない開業医の私が現行の歯科大学のカリキュラムの詳細を隅々まで知っている、なんていうことはありえない。

あくまで大体こんな感じですよ、というものであるのでそう理解して欲しい。

 

お父さん、お母さんが歯科医師だとして、その時代とは全く異なるので注意して頂きたいし、ご両親にも目を通して頂けると有り難い。

 

歯科大学のカリキュラム

医療系大学のカリキュラムは、モデル・コア・カリキュラムに よって大まかに規定されている。

歯学部のモデル・コア・カリキュラムは以下のものとなる。

 

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/12/26/1383961_02_3.pdf

これを実際読む必要は無い。

当然これを踏まえて各大学はカリキュラムを構築しているからだ。

ただし4割程度は自主性に任されている。

 

 

大学により教養課程の期間は異なる。

1年生は教養課程で2年生からは専門課程が始まる大学が多いと思われる。

 

詳細は各大学のサイト上にシラバスが載っているはずなので、それを見て欲しい。

まだ新年度版は掲載されていないかもしれないが、古いやつでも充分参考になる。

 

また、研修歯科医のカリキュラム拡充にむけて歯学部は色々と変わってきているので、すでに歯科医師になっているような先輩のアドバイスは、今の現状と乖離している可能性があるので注意して欲しい。

 

毎日朝から晩まで講義や実習がある

教養課程においても色々実習があると思うので、朝から夕方までしっかり大学にいることが多い。

午後は空いてて暇を持て余す、なんてことはあまりない。

コロナの影響で色々とカリキュラムが変更されているが、講義はオンラインで対応できても、実習はそういうわけにはいかない。

去年も某大学の1年生でクラスターが発生してしまったので、感染には充分注意して頂きたい。

 

小学生より休みは少ない

文系の大学生みたいに数ヶ月夏休みがあったり、とかそういうのは一部の旧帝歯学部などを除けばないようだ。

高学年に上がると飛躍的に休みが少なくなっていく

某私立歯学部など、夏休み4日間とか

臨床実習で春休みなしとか

まだ低学年のうちは休みが多い

襲い来るテストの山

殆ど必修なんだからテストは山のようにある。

普通の各教科の単位試験にプラスして年度末に総合試験方式を採用する大学が増えている。

 

1年間全ての単位を取得しても総合試験をクリア出来ないと留年となってしまう。

特定の講座による留年は学生やその父兄に文句をつけられる可能性があるわけで大量には落としづらいが、総合試験は全教科のため落とす側からすると落としやすい。

 

 

あなたの大学は6年で終わる大学か?

以下の資料は7年前に入学した先輩達が1回も留年せず、現役で国家試験に合格した割合を示す。

あくまで7年前のデータだが、6年間のデータが必要なのでこれが最新だ。

まずこれをみて、自分の大学を確認して頂きたい。

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令和2年度6年ストレート合格率

例えば

50%だった場合上位30~40%を維持できれば

30%だった場合上位20%を維持できれば

という目標としてとらえて頂けるといいと思う。

勿論、この数字は毎年変動して、良くもなり得るし、悪くもなり得る数字なので、上位であればあるほど安心な事には変わりは無い。

 

国公立の数字の低さにビックリした人もいるかもしれないが、1年時に医学部への仮面浪人で最大1割ぐらい離脱するため、マックスでも90%ぐらいからスタートする事になる事に注意してほしい。

ただし、国公立の6年ストレート合格率は徐々に低下している。これは国公立でも進級が少しずつ厳しくなっている事、国家試験の合格率が下がってきている事によるものである。

 

私立の場合、数年前は10%台の大学も存在したが、最近は各大学6年ストレート合格率は上昇している。しかし、後述するが私立歯学部の留年、休学者の割合も徐々に上昇しているため事に注意が必要である。

これは進級が厳しくなり選抜されていく中で、上位層を維持できる学生は6年でストレートに歯科医師になれるが、そうではない学生はどんどん落ちていく可能性があることを示唆している。 

 

どちらにしても大学に入れば殆どの人が6年で歯科医師になれた昔とは確実に違う世界線なので、注意が必要である。 

あなたの大学の進級状況は?

先ほども書いたが、多くの大学で留年や休学、退学のリスクは高まっている。

留年・休学者の割合は以下の様になっている。

この資料で誤解しやすいのは1回でも留年・休学した学生の割合なので、例えば2年生で留年した学生は以後卒業するまでずっと%にプラスされる存在になる。

また、1年→6年まで時系列で留年休学者の割合を追跡したデータではなく、令和2年度の各1~6年生のデータとなるので注意して頂きたい。

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令和2年 留年休学者の割合

これをみると

大学によって留年休学の割合はかなり差がある

トラップ学年がある

ということが分かると思う。

 

1)教養から専門に上がる

2)CBT

3)卒業

あたりがかなりトラップになる事が多く、1年→2年ですでに大量に落ちてしまう大学もあるので注意をして欲しい。

 

楽しい生活は無いのか

大学生になれば学業以外にも

部活

バイト

飲み会(飲酒は20歳を過ぎてから)

1人暮らし

恋愛

など人により色々なイベントが発生するだろう。

 

それはそれで楽しいし、楽しめば良いと思う。

人生勉強ばかりではつまらない。

 

しかし、皆さんの当面の目標は歯科医師になることである。

 

頭では分かっていても緩い方に流されるのが人間。

あまり緩くなりすぎないようにしなければいけない。

特に国家試験の成績が下位の私立は注意が必要である。

 

留年しないために

結局は毎日の積み重ねなのである。

1.講義実習を極力サボらない

2.試験直前だけ勉強するのではなく、毎日勉強する

 

え、こんなこと当たり前では?と思われるかもしれない。

例えば、高校生で自宅、となれば親の目もあったと思うが、1人暮らしは自分で自分を律する必要があり、案外こんな当たり前の事もできない学生が一杯いるのが現実。

成績が低迷している学生の多くがこの2つを守れない。

 

特に最近の国家試験は日々の積み重ねを問うような思考力が要求される問題が増えてきている。

部活から回ってきた試験対策だけを頼りに試験前日だけ詰め込んでいては国家試験は通用しないし、今は国家試験に届くどころかすぐに留年チャンスになる。

日頃から復習したり疑問に思った事を教科書を読んだり、先生に聞いたりして解決していくような積極性が重要である。

底辺私立になればなるほど、教育が手厚くなる傾向にある。

毎日配られる大量のレジュメ

ウェブクラスに上がっている大量の資料

後から閲覧できる講義動画

 

いつのまにか与えられる事に慣れすぎてしまう。

 

マトモに復習していないとわかる講義室の机に積み上げられたレジュメ。

それでも貪欲に何かを欲しがる。与えないと文句を言う。

レジュメや教科書をタブレットに入れて満足している学生もいるが、結局配布物やガジェットは使いこなさないと意味がない。

 

国公立の場合は比較的放置プレーが多い。

私立と同様の手厚い教育は期待できないので、自分で切り開くしかない。

国公立は真面目にレールに乗っていれば落ちることはあまりない。

まず皆と同じ方向を向いていく、情報収集で取り残されないようにしていく、を意識して頂ければよいと思う。

 

最後に

3月に国家試験の合格発表があり、そこで合格率が発表される。

しかし、その合格率は1年生の時からずっと選抜されて生き残った人達の合格率である。

 

特に私立ではどんどん底辺から切られていく。

当たり前だが最初から成績上位者を維持するのが最も安全で確実な方法にほかならない。

まだ1年生だから大丈夫という理論が通用しない大学が多くなっている。

1年、2年の留年・休学者の割合が相当高くなってきている。

これは6年生の留年だけでコントロールできなくなった大学達が、低学年から学生を振り落としてきていることを意味している。

 

そういった事を意識して学生生活を送って頂きたいと思う。

皆さんの実り多い学生生活を祈念してブログを終わりにしたと思う。

 

詳細版はnoteで

簡易verと書いてるということは詳細版がある、ということになる。

色々あったので今回からnoteで有料とさせて頂くこととした。

 

私立版

私立大学各大学1000字程度で計18000字ある。

1000円

興味が出た方は無料で読める範囲を読んでみて購入するかどうか決めていただければよい。

正直かなりニッチな所だからニーズなんてたいして期待していなかったが、1ヶ月で100名以上が購入している・・・。


国公立版

国公立をデータを解析した際についでにまとめてしまった。

500円