(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 

どの歯学部がお得なのか?賢い選択とは? 2021年度入学版

 

 

 

毎年恒例の私立歯科大学ランキング

歯医者がワーキングプア化というのが広まったのは今から12,3年前ぐらいだったかと思う。

そこから私立歯学部の受験者数は一気に減少して定員割れする歯学部が続出した。

さらに厚労省は国家試験の合格者数を削減して出口を閉め始めた。

なんとかして定員を充足したい歯学部の多くは6年生を多く留年させる事で国家試験の合格率をよく見えるワザを使うようになった。

厚労省はそれに対応して出願者数を公表するになったが、その出願者数自体を偽装する大学も複数存在しており、イタチごっこである。

文科省は新しく6年で歯科医師になれた%を公表するようになった。これは偽装の影響を排除したものであり、単年ではなく大学のカリキュラムなどを長期間評価した結果となるため有益な指標と考えられている。

 

一般の人の感覚からすれば歯学部に入れば、

6年後には歯医者さん 

と思うわけだが、私立大学において6年で歯科医師になれた確率(6年ストレート合格率)は上が70%、下が20%台と大学により大きな差がある。

それを利用して数年前からお得度指数というものを考案して各大学を評価している。 

採用しているお得度指数

6年総額の学費(教材費のぞく)/6年ストレート合格率

6年ストレート合格率=1回もドロップすることなく6年間で歯科医師国家試験に合格した人数の割合

 

数字が小さいほどお得という指標である

指数を下げるためには学費をさげるか6年ストレート合格率を上げる必要がある。

この指標が大きい、ということは留年休学国試浪人等で当初の見込みよりも遙かに学費がかかる可能性が高いことを示唆する。

今までの傾向からすると4000pt以下は超お得ゾーン、5000pt以下はお得ゾーン、8000pt以上はかなりお得ではないゾーン、10000pt以上は異次元ゾーンと判断している。

特待生等で入学した場合はまた異なるので注意。

また、あくまで1つの指標なので参考程度にしておいていただきたい。 

注:卒業するまでにかかる学費の期待値ではないのでご注意を

 

私立歯科大学のデータ

 

北海道医療大学

学費:6年総合 2460万+教材費155万円程度

R2年6年ストレート合格率:40/71(56.3%) 

 

岩手医科大学

学費:6年総合 2800万+教材費?

R1年6年ストレート合格率:24/56(42.9%)

 

奥羽大学

学費:6年総合 2150万+教材費200万

R1年6年ストレート合格率:13/22(59.1%)

 

日本歯科大学新潟生命歯学部

学費:6年総合 3140万円+教材費?

R1年6年ストレート合格率:24/70(34.3%)

 

明海大学

学費:6年総合 1930万+教材費180万

R1年6年ストレート合格率:60/137(43.8%)

 

東京歯科大学

学費:6年総合 3214万円+教材費?

R1年6年ストレート合格率:93/128(72.7%)

 

日本歯科大学生命歯学部

学費:6年総合 3140万円+教材費?

R1年6年ストレート合格率:63/128(49.2%)

 

昭和大学

学費:6年総合 2700万円+教材費?

R1年6年ストレート合格率:62/96(64.6%)

 

日本大学松戸歯学部

学費:6年総合 6年総合 2940万+教材費?

R1年6年ストレート合格率:57/121(47.1%)

 

日本大学

学費:6年総合 3180万+教材費115万

R1年6年ストレート合格率:74/127(58.3%)

 

鶴見大学

学費:6年総合 2790万+教材費?

R1年6年ストレート合格率:44/117(37.6%)

 

神奈川歯科大学

学費:6年総合 2700万+教材費150万程度?

R1年6年ストレート合格率:31/113(27.4%)

 

松本歯科大学

学費:6年総合 2736万+教材費300万

R1年6年ストレート合格率:30/96(31.3%)

 

朝日大学

学費:6年総合 1918万+教材費?

R1年6年ストレート合格率:58/128(45.3%)

 

愛知学院大学

学費:6年総合 3354万円(教材費込み)

R1年6年ストレート合格率:55/130分(42.3%)

 

大阪歯科大学

学費:6年総合 3230万+教材費?

R1年6年ストレート合格率:52/128(40.6%)

 

福岡歯科大学

学費:6年総合 2725万+教材費150万

R1年6年ストレート合格率:40/93(43.0%)

 

学費の高さランキング

1位 愛知学院大学 3354万円

2位 大阪歯科大学 3230万円

3位 東京歯科大学 3214万円

4位 日本大学   3180万円

5位 日本歯科大学 3140万円

 

愛知学院大学は教材費を含むため、実際他の大学との比較で考えると150万円ぐらい減額して評価してもよいかもしれない。ただし、それでも東京歯科と同等レベルであり、かなり高い部類であることは確かである。

教材費について公表していない大学があるため、愛知学院大学のお得度指数に用いる学費は3354万円とした。

令和2年お得度指数(2020入学版)

早速公表するが、衝撃の結果になった。

2021入学版

()内は昨年版の順位

1位 3638ポイント 奥羽大学(16)↑

2位 4234ポイント 朝日大学(2)→

3位 4310ポイント 昭和大学(1)↓

4位 4369ポイント 北海道医療大学(5)↑

5位 4406ポイント 明海大学(3)↓

6位 4421ポイント 東京歯科大学(4)↓

7位 5043ポイント 日本大学松戸(12)↑

8位 5455ポイント 日本大学(14)↑

9位 6337ポイント 福岡歯科大学(11)↑

10位  6382ポイント 日本歯科大学(10)→

11位  6527ポイント 岩手医科大学(6)↓

12位  7420ポイント 鶴見大学(17)↑

13位  7929ポイント 愛知学院大学(15)↑

14位  7956ポイント 大阪歯科大学(9)↓

15位  8741ポイント 松本歯科大学(7)↓

16位  9155ポイント 日本歯科新潟(13)↓

17位  9854ポイント 神奈川歯科大学(7)↓

 

4000pt以下は超お得ゾーン

5000pt以下はお得ゾーン

8000pt以上はかなりお得ではないゾーン

10000pt以上は異次元ゾーン

あくまで体感的な振り分け

なんと奥羽が1位に・・・

学費が安い場合、ストレート合格率がある程度よければ上位にいきやすいが、まさか1位になるとは思わなかった。しかし、1年だけでは全く信頼性はないわけで今後も経過を観察する必要がある。

2位~6位までは前回の1位~5位でここら辺は段々固定されてきているのかもしれない。

ただし、明海、朝日は学費の安さで上位に来ているのでギャンブル要素が強い事は理解しておくこと。

昭和と東京歯科の強さはやはり今年も際立っている。学費を上げてもこの位置の昭和、学費は高いのにずっとこの位置の東京歯科、流石すぎる。後述するが、この2校は安定感も抜群だ。

合格率偽装が著しい大阪歯科大学は14位まで低下したが、今年の6年ストレート合格率はかなり悪かったので来年はちょっとは戻すんじゃないかね。

多くの大学で6年ストレート合格率の改善が認められたため、今回、10000ポイントを超えた大学は見当たらなかった。しかし、神奈川歯科大学、日本歯科大学新潟は9000ポイント以上で学費が安いわけでもないのに6年で終了しないリスクが高い。鶴見や福岡歯科などの順位も上昇したが、1年で全てを判断できるほど闇は浅くない。

 

一応参考として去年の順位とポイントを載せておく。

参考

2020入学版

()内は昨年版の順位

1位 4012ポイント 昭和大学(3)↑

2位 4310ポイント 朝日大学(4)↑

3位 4367ポイント 明海大学(2)↓

4位 4624ポイント 東京歯科大学(1)↓

5位 4659ポイント 北海道医療大学(5)→

6位 5009ポイント 岩手医科大学(6)→

7位 5584ポイント 松本歯科大学(11)↑

8位 6027ポイント 神奈川歯科大学(17)↑

9位 6212ポイント 大阪歯科大学(9)→

10位  6488ポイント 日本歯科大学(10)→

11位  6475ポイント 福岡歯科大学(16)↑

12位  6745ポイント 日本大学松戸(15)↑

13位  7072ポイント 日本歯科新潟(13)→

14位  7146ポイント 日本大学(7)↓

15位  8323ポイント 愛知学院大学(8)↓

16位  8958ポイント 奥羽大学(12)↓

17位  10649ポイント 鶴見大学(14)↓

 

4000pt以下は超お得ゾーン

5000pt以下はお得ゾーン

8000pt以上はかなりお得ではないゾーン

10000pt以上は異次元ゾーン

あくまで体感的な振り分け

 

複数年における推移

お得度指数は最初は単年度しか評価していなかったのだが、データが集積されてきたので、今は複数年の変動具合も検討している。

ストレート合格率の最近5年間の推移は以下のような感じである。

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正直満足いく数字といえるのは東京歯科だけだろう。

その次が孤高の2位 昭和である。

後の大学はどこも40~50%台で息切れ。

60%以上を1年でもマークできた大学はここ5年では東京歯科と昭和だけなのである。

 

7年分のお得度指数の推移を以下の表に示す。

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5000以下を青字、10000以上を赤字で表現している。

ごらんのとおり、青字をマークすること自体が結構難しいことなのに、昭和と東京歯科は7年連続で青であり、抜群の安定感である。

最近では明海と朝日が3年連続で青になっており、学費の安さとそれなりの合格率を両立させている。

反対に5年連続赤の鶴見や、度々赤になってしまう神奈川歯科、福岡歯科、日大松戸などはリスクは高いと言える。

今年1位になった奥羽は来年度から学費0の特待生が受験し始める事になる。どうも内部情報だと成績的に特待生権利消失のはずが権利が次年度も延長されたりと、かなり甘い判定がされているようだ。おそらくだが6年ストレート合格率の数字のためではないかと思われる。

 

6年ストレート合格者が少ないということは留年、休学のみならず退学という地獄で苦しむ学生が多いということを暗示しているわけだから、人生を棒に振らないためにも慎重な大学選択を受験生にはお願いしたいのである。

ここしか受からなかったから・・・親に行けと言われて、というような完全に消極的な理由で進学してきた学生が数多く討ち死していくのを私は実際見てきた。

 

最後にひと言いうが、どんな大学に行っても優秀な学生はいるし、逆もいる。最終的には大学ではなく自分である。

これをみて最良の選択をしたと思ったとしても自分が頑張らなければ何もならない。

当たり前だ。それが高等教育なんだから。

 

講義に対する想定問題集を作って配布しろ、なんていう学生がいるらしいが、そんなのは大学側の仕事じゃない、自分でやれよな。

ここは中学校じゃないの。大学なんだよ。

 

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