(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 

歯学部状況解析2019入学版(私立)(北海道・東北・北陸編)

タイトルと内容の刷新

毎年やってるシリーズだが、段々趣旨が変わってきているのでタイトルを変更した。

最初は純粋に国家試験の結果を比較するためにやっていたのだが

1 大学入学の参考にする人が増えた

2 開業医等の歯科関係者は毎年3月の発表時に年に1回の通信簿をみる方が多い

ということでタイトル、内容を刷新することにした。

 

ここに書いてある語句が分からない場合は 

を参照していただきたい。

また学費に関しては以下のリンクを参照 

 

今回図表をさらに分かりやすくするためにリニューアル。

 

表の見方 

1 表合格率の赤字は全国平均以下、青字は全国平均以上

2 6年生の実数は1学期の人数。?が付いてないのは大学HP公表のデータ。?は独自収集で信頼度は下がる。

3 出願者数ー受験者数は出願後に留年または卒業保留になったであろう人数

4 浪人受験者数が前年の不合格者数合計より遙かに多い場合は前年卒業保留確定

5 補正合格率=合格者数/志願者数 表の合格率=合格者数/受験者数 闇の合格率=合格者数/6年生実数

6 補正合格率順位:私立大学(17校)内での順位

7 6年ストレート合格率は最短の6年で国家試験に合格した割合

 

図に関しては補正合格率を廃止して6年ストレート合格率に変更した。

 

北海道医療大学

偏差値:40.0 (前年度42.5)

募集人員80名 定員120名

学費:6年総合 2460万+教材費180万円程度(前年度と変化なし) 

特待生数:5名程度(国公立並の学費)(前年度と変化無し)

H29年度入学試験:受験者338名 合格者数284名 倍率1.19 入学者数57名

H30年度入学試験:受験者342名 合格者数305名 倍率1.12 入学者数57名

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1)国家試験合格率の推移

 今年、全国平均を上回る表の合格率を出して、おそらく宣伝等に使っているのだろう。しかし、それは6年生を出願後に40%近く落とし、国家試験受験者数を絞ることにより達成されている。ここ数年の国家試験合格者数は30名程度であり、おそらく国家試験に合格できる学力層というのは上位30名程度で固定されていると思われる。今年もそれぐらいになるのではないだろうか。

2)6年時での学生の処遇

  出願前に10%程度が何らかの理由でドロップアウトし、そこから30~40%程度が留年となるようだ。なので国家試験を受験するのが1学期当初の50~60%程度。つまり6年進級時に上40%以内ぐらいの成績でなければ国家試験を受験するのは確実とはいえない。国家試験までたどり着ければある程度の合格率をここ2年は確保している。出願前の学生数の操作が行われているかは微妙なところ。

3)入学進級の難易度

 ここ2年連続で定員割れしており、国家試験の結果が劇的によくならないようであればこの定員割れはまだ続きそう。なので入学難易度はかなり低い。受験すれば90%ぐらいは合格。6年ストレート合格率はここ2年は40~50%と一時期よりは持ち直してきており、上位入学であれば充分6年で歯科医になれる大学であるとここ2年ぐらいは言える。  

4)総評

 一時期の低迷から脱しつつあるが、入学者数の低迷はなかなか改善しそうにない。6年生の国試出願者数もどんどん減少してきており、この人数だと歯学部単体で年に数億円減収となっているのではないか。ということはその分設備投資などが苦しくなる可能性がある。定員割れの主な要素は国家試験低迷と地理的な不利が大きいと思われる。地震の影響によりさらに来年の入学者数確保には苦戦する可能性があるかもしれない。

 この大学は高学年の長期休暇がかなり少ないので、夏休み、とかあまり期待せずどっぷり講義をうけたい人はおすすめ。6年生の夏休みなんて数日あるかないか。私見だが、これほどまでに講義、試験漬けだと与えられ続けることに慣れてしまい、能動的に学習することを忘れてしまいそうだ。

  

岩手医科大学

偏差値:37.5 (前年度40.0)

募集人員57名 定員80名

学費:6年総合 2800万+教材費?(前年度と変化なし) 

特待生数:あるが、それほどの減額にならない

H29年度入学試験:受験者数111名 合格者数91名 倍率1.22 入学者数42

H30年度入学試験:受験者数114名 合格者数98名 倍率1.16 入学者数46

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1)国家試験合格率の推移

 表の合格率はここ10年は全国平均を超えたことはない。107~109はかなり低迷したが、ここ2年ほどは回復しつつある。岩手も国家試験合格者数が毎年30名程度であり、北海医療大学と同様な感じである。つまり国家試験に受かる層はもう固定されており、その下の層の学力レベルとかなり差ができている可能性が高い。定員割れもしており、これ以上劇的な学生の質の向上は難しいかもしれない。闇の合格率50%程度を保つのがまずは目標だろう。

2)6年時での学生の処遇

  107~110ぐらいまでは40%程度留年させていたが、111では25%程度の留年率となっている。今後もこの程度の留年率である程度の数字をとっていけるかどうかだろう。以前は卒業保留を行っていた形跡があるが、ここ5年は卒業保留は行っていない。また出願前の学生数操作なども行っていない。

3)入学進級の難易度

  2年連続で定員割れしており、偏差値37.5と入試の難易度は高くない。残念だが偏差値35の薬学部とほぼ同じレベルだろう。6年ストレート合格率は109では30%を割ったが、111では45%程度まで回復しており、この状況が維持できれば10名程度の定員割れは解消できるのかもしれない。 1年生以外の各学年で留年のトラップがあり、2,3年生でも結構留年する。

4)総評

 北東北に1つしかない歯科大学であり一定数のニーズはあるはずである。しかし国家試験の低迷等により定員割れが続いている。以前よりも国試の成績は上向いてきているのでこの流れに乗っていけるかだろう。特待生や給付型奨学金の制度が殆どないので学生数を集めるための強い動機付けがないのは事実であり、国家試験の成績のみで勝負するしかない。 

 歯学部でトップレベルの成績を残せば医学部の3年生に編入できるようだが、あくまでオプションだろう。

 

奥羽大学

偏差値:37.5 (前年度37.5) 特待生は42.5

募集人員96名 定員120名

学費:6年総合 2150万+教材費200万(前年度と変化なし) 

   特待生は学費は0円だが入学金や実習費は必要

特待生数:30名

H29年度入学試験:受験者数184名 合格者数134名 倍率1.37 入学者数49

H29年度入学試験:受験者数216名 合格者数148名 倍率1.46 入学者数51名 

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1)国家試験合格率の推移

 風前の灯火、と言わざるを得ない。111では25人受験して9人しか国家試験に通らなかった。1桁の合格者数ではもう何も言い訳することはできない。原発の風評被害による入学者数の減少は確かに影響しているだろうが、同じ様に底辺であえいでいた大学で成績が上向き気味になっているところもあるのに、この大学はほぼ一定の最底辺レベルを維持してしまっている。補正合格率はほぼ毎年最下位か下から2番目。

2)6年時での留年数

 6年生での留年はほぼ出願後の卒業判定で行われており、大体30%ぐらいの学生が国家試験を受験することができない。今年の6年生は47名いるようなので、例年通りなら112では国家試験合格者数2桁は確保できそうではある。30人受験して13名ぐらい合格とかそれぐらいになりそうなのかな・・・。 

3)入学進級の難易度

 ある程度の受験者数はキープできているが、おそらく特待生制度があるからだろう。 実際の入学者数はかなりの定員割れとなっており、しかもその半分が特待生。特待生ではない学生は20~25名程度の入学者であり、ほぼ入試の機能は働いていないのではないだろうか?1~4年次はあまり留年せず、5,6年生で結構留年する。

 この大学は他の歯学部を退学になった学生を編入で多く受け入れている。その人達が実際にどれだけの割合で歯科医師になれているのかは定かではないが、他の大学を成績不良で退学になっている段階でお察しだろう。

4)総評

 残念だが来年も期待できる要素は殆ど無い。 特待生が国家試験を受験する2021年までは我慢するのだろうが、その頼みの綱の特待生ですら偏差値42.5しかついてないわけで、授業料が無料でもこんなところ行かない、という学生は実際多いのだろう。42.5では東京歯科や昭和など夢の又夢なのだが・・・。極端な話、特待生のみで国試受験させたらどれぐらいの合格率になるだろうか・・・。残念だが、何か良いことを書け、といわれても書くことがないレベル。今できるアドバイスとしては1~4年はあまり留年しないはずなので、ここで留年したら素直に退学が吉かと思う。

 

日本歯科大学新潟

偏差値:40.0 (前年度42.5)

学費:6年総合 3140万円+教材費?(変化なし)

募集人員80名 定員120名

特待生数:入学試験上位25名が半額

H29年度入学試験:受験者数339名 合格者数241名 倍率1.41 入学者数72

H30年度入学試験:受験者数318名 合格者数223名 倍率1.43 入学者数58名 

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1)国家試験合格率の推移

  表の合格率は最近は比較的全国平均レベルに落ち着いており、補正合格率もある程度のレベル、111では私立5位になっており結構良い大学に見える。しかしそれはまやかしである。国家試験出願前に大量に6年生を留年させることにより、厚労省が発表する数字を良く見せる戦略であり、実際の闇の合格率は決して優秀な部類ではない。それは6年ストレート合格率にも表れており、ここ7年間すべて30%台である。おそらく今年も国家試験出願前に大量に絞るだろう。表に見えている数字だけ信じて入学すると絶望する可能性があるので注意して頂きたい。

2)6年時での留年数

  国家試験出願前に30%ほど留年し、その後出願後の1月の試験で20%ほどさらに落とすため、実際国家試験を受験できるのは元々の60%ほどである。110ではなんと65%ほど切って国家試験受験させている。成績が悪い学年では1月の卒業試験でもかなり切ってくるようだ。今年もおそらく出願前に30%程度は切るのではないだろうか。 

3)入学進級の難易度

 2年連続で定員割れ、しかも今年はかなり深刻な定員割れとなっている。表の数字だけよくみせても6年ストレート合格率をみれば実情はバレてしまう。おそらくそこらへんを受験生も見抜いてきているのではないだろうか。特待生を新設した効果があるのかどうか、なんともいえないところだ・・・・。なかったらもっと深刻な定員割れに陥っていた可能性もあるわけだし。偏差値も40であり、特待生以外での入学の難易度はかなり低いと考えられる。2年生、5年生、6年生ぐらいが留年しやすいゾーンのようだ。

 また日本歯科大学には聴講生という特殊なシステムがあるようだ。同じ学年で2回留年した場合大学に残りたければ聴講生になり、試験で一定点数をとれば復学が認められる、というもうどれだけ日本歯科課金するのか的な制度のようだ。2年生で2回留年して聴講生になるようならほぼ未来はない。

 4)総評

  東京校には実力が足りないが新潟なら、という子弟受け入れ戦法はもう通用していないだろう。東京校自体の国家試験の成績も悪く、新潟校は学費が高いわりに実際の合格率は東京校よりもさらに低いわけだからおそらく父兄も母校にそこまで肩入れしていないだろう。それは定員割れが如実に物語っており、2校目としての存在意義を問われるような状態である。残念だが、最低でも6年ストレート合格率を40%以上にもっていかなければ他校と比較して推せる要素があまりない。特待生として入学するなら良いと思う。

 

今回のまとめ

今回まとめた4校。地方大学ですべて定員割れ。やはり地方はかなり厳しい状況である。その中でも奥羽大学の状況は深刻と言わざるを得ない。レベルが1段違う。地方の大学は医局が歯科医師を派遣したりしているから、なくなったら凄く困る人も多いだろう。しかし、学生は都会を目指す傾向がやはり強いようだ。この中で定員割れから抜け出し、勝ち組になる大学はあるのか、あるとすればどこだろうか?

次回は関東編。

 

 西日本編も完成 

 

 

参考資料

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