(続)とある最底辺歯科医の戯れ言集

日本語が不自由な歯科医師のろくでもないお話 

歯学部状況解析2020入学版(私立)(北日本編)

 

 

 

3回シリーズ

私立大学は北の方、関東、それ以外の3回で毎回お送りしている。

ここに書いてある語句が分からない場合は 

を参照していただきたい。

というか初めて読むならまずこの用語解説を読むべし。

 

また最新の学費に関しては以下のリンクを参照  

去年から変更された大学が少しある。

(追記2019/10/02)

関東版はこちらから

 

表の見方 

1 表合格率の赤字は全国平均以下、青字は全国平均以上

2 6年生の実数は1学期の人数。?が付いてないのは大学HP公表のデータ。?は独自収集で信頼度は下がる。

3 出願者数ー受験者数は出願後に留年または卒業保留になったであろう人数

4 浪人受験者数が前年の不合格者数合計より遙かに多い場合は前年卒業保留確定

5 補正合格率=合格者数/志願者数 表の合格率=合格者数/受験者数 闇の合格率=合格者数/6年生実数

6 補正合格率順位:私立大学(17校)内での順位

7 6年ストレート合格率は最短の6年で国家試験に合格した割合

なお、偏差値については2019/09/17現在の河合塾の偏差値を採用している 

偏差値については今後変動する可能性がある。 

 

北海道医療大学

偏差値:35.0 (前年度40.0)

募集人員80名 定員120名

学費:6年総合 2460万+教材費180万円程度(前年度と変化なし) 

特待生数:5名程度(国公立並の学費)+5名程度(1245万+教材費)

H29年度入学試験:受験者338名 合格者数284名 倍率1.19 入学者数57名

H30年度入学試験:受験者342名 合格者数305名 倍率1.12 入学者数57名

R1年度入学試験:受験性416名 合格者数354名 倍率1.18 入学者数83名

 

f:id:spee:20190917164031j:plain

北海道医療大学国家試験成績表

f:id:spee:20190917164059j:plain

北海道医療大学国家試験成績図


1)国家試験合格率の推移

ここ2年連続表の合格率は全国平均を超えている。6年ストレート合格率に関しても110から3年連続で悪くない数字を出しており、国家試験の対応に関してはある程度上手くいっているほうだと思われる。一時期の低迷は確実に脱したというべきだろう。この大学で上位4割ぐらいにいれば大体6年で歯科医師になれる、という解釈ができる。

浪人の合格率はかなり悪いので、現役でサクッと受からなければいけない。

 

2)6年時の学生の処遇

6年生まで上がれば大体は国家試験出願は可能である。しかし、6年時の留年率は以前よりは下がっているが30%程度は留年や休学に追い込まれて国家試験を受験することはできない。卒業できればある程度高い確率で国家試験に合格できる。卒業保留は行われていない。出願前の学生数操作は微妙なところである。

 

3)入学進級の難易度

今年定員を充足したが1年生のうち20名が台湾韓国からの留学生ということで、日本人による定員の充足は達成できていない。おそらくこれからも留学生で定員を埋めていく形になるのだろう。偏差値はここ数年国家試験の成績をある程度取っているわりに逆に下がっており、学生集めには苦労していると言わざるを得ない。

日本最北の歯学部というロケーションはやはり人を選ぶということだろう。留年休学者の割合は全学生の4人に1人ぐらいで平均よりやや高めであり、まず6年生まで到達するのに一波乱ありえる大学だ。

 

4)総評

6年ストレート合格率はある程度優秀なことから、成績の上半分と下半分で学力にかなり差がありそうな雰囲気だ。今年から留学生で定員を充足する戦法になったがそれで国家試験の成績が維持できるのかはだいぶ先に審判が下るので、まだまだ分からない所である。

特待生枠が5名拡張されたが、今までの国公立並みの学費となる特待生については5名の枠を全て使い切られていないようで、その分下のランクの特待生で採用する気ではないだろうか。

休みはかなり少なく講義やテストなどがみっちり、かなり詰め込み型の印象を受ける。もちろん冬も厳しいわけで、そういった環境でも大丈夫な人を選ぶ大学といえるだろう。

 

岩手医科大学

偏差値:45.0 (前年度37.5)

募集人員57名 定員80名

学費:6年総合 2800万+教材費?(前年度と変化なし) 

特待生数:あるが、それほどの減額にならない

H29年度入学試験:受験者数111名 合格者数91名 倍率1.22 入学者数42

H30年度入学試験:受験者数114名 合格者数98名 倍率1.16 入学者数46

R1年度入学試験:受験者数124名 合格者数109名 倍率1.14 入学者数50

f:id:spee:20190921085310j:plain

f:id:spee:20190921085359j:plain

1)国家試験合格率の推移
111まで過去10年間すべて合格率は平均以下だったが、112の表の合格率は85.1%と全国平均を超えた。これは本当に画期的な数字だろう。6年ストレート合格率も111、112と躍進しており、107~109あたりの低迷を抜けたと考えるべきだろう。浪人の合格率はあまりよくない。


2)6年時の学生の処遇 

出願前の学生数の調整は行われておらず、出願後の留年が全てである。一時期、6年時の留年率は40%を越えていたが、現在は30%を切る程度まで下がっている。6年まで上がってきた学生の学力レベルは数年前よりも高いと考えられる。

卒業保留は104では行っていたと思われるがそれ以降は行われていない。

 

3)入学進級の難易度 

入学に関しては募集人員が少ない割に毎年定員割れしている。これぐらい国家試験の成績が改善してきているのに学生が増えないのはやはり地域的なハンデがあるということだろうか。それでも少しずつ入学人数は増えている。

留年休学者の割合は全体で30%を越え私立トップクラス、3年に上がる際にかなり落ちる。低学年で落ちこぼれた場合、早々に引導を渡される可能性は比較的高い大学と言える。

 

4)総評 

ここ2年の国試の成績は以前のイメージを払拭するものになってきている。それにも関わらず入学者数が定員割れしているのは学費とのバランスだろうか。今の成績を持続できればこの学費でも決して高いとは思わない。偏差値も以前よりは回復傾向であり来年は受験者数と入学者数が増える可能性もありそうだ。

学生の留年率は他の私立とくらべても高い方なので6年トータルの学費にさらに上乗せされてしまう可能性は考えておくべきである。

医学部との併設で成績次第では医学部へ編入できたりする制度もあるのがあくまでオプションとして考えるべきである。

 

奥羽大学

偏差値:なし (前年度37.5) 特待生は42.5

募集人員96名 定員120名

学費:6年総合 2150万+教材費200万(前年度と変化なし) 

   特待生は学費は0円だが入学金や実習費は必要

特待生数:30名

H29年度入学試験:受験者数184名 合格者数134名 倍率1.37 入学者数49

H30年度入学試験:受験者数216名 合格者数148名 倍率1.46 入学者数51名 

R1年度入学試験:受験者数182名 合格者数131名 倍率1.39 入学者数44名 

f:id:spee:20190921162306j:plain

奥羽大学国家試験表

f:id:spee:20190921162327j:plain

奥羽大学国家試験図

1)国家試験合格率の推移 

106ぐらいから成績は急降下して合格率はほぼ最底辺グループに居座るような形になっている。これは原発の影響などという言い訳ではとても説明できるレベルではない。111では25名が受験して9名しか合格しなかった。受験者数も合格者数も異次元。112では多少回復したが、それでも他校から比べると所詮遙か下の下である。

浪人生の合格率は壊滅的であり、多浪生が多数存在していると考えられる。

 

2)6年時の学生の処遇 

出願前の人数調整は行われていない。大体20~30%が出願後に留年や休学という事になる。それを乗り越えて卒業できたとしても国家試験でさらにかなり落ちる。この傾向はずっと変わっていないわけで、教育の方向性が間違っておりしかもそれがずっと放置されている、または変えているが間違った方向性であるなどが考えられる。

 

3)入学進級の難易度  

何かの間違いなのかもしれないが、特待生の偏差値42.5は見つかったのだが、一般入試に関しての偏差値を発見できなかった。おそらくあったとしても35か37.5付近だろう。長期間大幅な定員割れであり、入学自体は容易であると思われる。定員割れを編入生で埋めるので平均年齢は高いのではないだろうか。

6年ストレート合格率は25%程度であり、75%は留年休学退学または国試浪人となる。学費は安いがかなりリスキーだ。4年と6年が明確な留年ポイントである。

学費0の特待生でも偏差値は42.5、東京の歯学部なら殆ど一般入試で合格出来ないレベルであり、特待生だからといって国試に合格できる保証は全くない、期待の特待生は順調なら2021年の2月に1期制が国試を受験することになるはずだが成績をどこまで上げるかは懐疑的である。

 

 4)総評 

正直に言ってこの大学に一般で入って6年で卒業できて国試にも受かる確率はかなり低いだろう。特待生以外での入学はかなりリスキーと考える。特待生を6年間維持できれば国試に安心して合格できるかは未だ実績がないわけで何も保証するものはない。

他大学を退学になった学生の編入を多く受け入れており、学力は下に振れる事はあっても上に振れる事は殆どないだろう。

推せるか推せないか、と言われたら私には推せる要素は殆どない大学だ。 

 

日本歯科大学新潟生命歯学部 

偏差値:42.5 (前年度40.0)

学費:6年総合 3140万円+教材費?(変化なし)

募集人員80名 定員120名

特待生数:入学試験上位25名が半額

H29年度入学試験:受験者数339名 合格者数241名 倍率1.41 入学者数72

H30年度入学試験:受験者数318名 合格者数223名 倍率1.43 入学者数58名 

R1年度入学試験:受験者数341名 合格者数224名 倍率1.43 入学者数65名 

f:id:spee:20190921170249j:plain

日本歯科大学新潟生命歯学部国家試験表

f:id:spee:20190921165920j:plain

日本歯科大学新潟生命歯学部国家試験図

1)国家試験合格率の推移 

ここ2年は表の国家試験合格率は平均を越えている。昨年度に至っては93.9%と東京歯科に肉薄し補正合格率では私立で1位となってしまった。これは内部の先生も焦っただろう。なぜならその数字は偽装であるからだ。この大学は国家試験出願前に6年生を選抜することで出願者数自体を大幅に圧縮している。

実際6年ストレート合格率は44.4%しかなく表の合格率と大幅な乖離が認められ、偽装している事が裏付けられる。この大学の表の合格率を信じるのは危険である。 

2)6年時の学生の処遇 

6年生は11月までに1度試験が終了してそこで1回目の留年が決定する。昨年度は1/3ぐらいの学生がここで振り落とされている。その後1月の試験でさらに篩にかけられるが、昨年度はそこでは殆ど落ちていない。そういう意味では出願者数以前の学生の切り方の精度が上がってきている可能性がある(褒めていない)。 

3)入学進級の難易度 

入試の倍率は1.4倍程度、偏差値も40前半で安定、さらに毎年定員割れしており入学が特別難しいということはないはずだ。

留年休学者の割合は32.6%と私立でもトップレベルであり、2年以降なら大体どこでもトラップがありそうに見える。6年生の留年休学者の割合は出願前に留年させて溜め込む方向性のために50%を越える。

 4)総評  

東京校を目指したが成績が足りず新潟へ振り分けされる学生は多いはずだ。東京校自体が国試の成績が悪く苦しんでいるわけでその下請け的存在のこの大学はさらに厳しい。国家試験の成績の割に授業料がかなり高い。

6年生の出願前に学生を絞って合格率を偽装するのは明らかに故意であり、わかってやっている。再試験がない試験もあるので、一発どこからでも留年できる。

ずっと30%台だった6年ストレート合格率が今回40%を越えたのは明るい兆しであるが、継続できなければ意味がない。継続できればズルズル落ちてきている本校を下克上出来る可能性もあるだろう。

 

まとめ

北日本は土地柄か定員割れしている大学が多く、入学自体はそれほど難しくはない。

留年率が高い大学が多い。

国家試験の合格率に関しては奥羽を除いて回復または躍進の傾向が認められる。

北海道医療大学は外人部隊をついに採用

奥羽は推せない

 

次回は関東編なり
 

 

 
 

 

参考資料

このデータのまとめは 

を参照のこと

 

f:id:spee:20190903081818j:plain

f:id:spee:20190903083731j:plain

f:id:spee:20190903124914j:plain

f:id:spee:20190903125728j:plain